2009年1月18日日曜日

プロローグ

『テルマ&ルイーズ』('91)は、第64回アカデミー賞および第49回ゴールデン・グローブ賞において脚本賞を受賞した脚本家カーリー・クーリの秀作。
監督リドリー・スコットのスタイリッシュな映像と、作曲家ハンス・ジマーの軽妙な音楽も魅力のひとつである。
主人公は、アメリカの女性連続殺人犯アイリーン・ウォーノスと、その恋人ティリア・ムーアがモデルとされているが、その真偽は定かではない。
因みに、アイリーン・ウォーノスの生涯は、伝記映画『モンスター』として公開され、シャーリーズ・セロンがアカデミー主演女優賞を獲得している。

映画本編では、几帳面で勝気なウエイトレス・ルイーズの性格と、ルーズで奥手な専業主婦テルマの性格が、事件を境に入れ替わって行く様が、巧妙に描かれている。
彼女たちは、殺人事件を起こしたことを切欠に、ミント・グリーンの'66 T-Birdに乗って逃亡の旅に繰り出す。
結末、警察に追い込まれ、グランド・キャニオンから飛び降りるT-Birdの姿が、飛翔する『幸せの青い鳥』と思えるのは、筆者の思い過ごしであろうか。

本ブログは、1990年6月5日付の"Final shooting script."(最終撮影稿)を元に翻訳し、英語脚本を日本の印刷台本フォーマットに変換して行く過程で、気付いた事柄や内容を考察し、ハリウッド脚本術を分析することを目的としている。
更に、他の脚本の翻訳も手掛け、ハリウッド脚本のノウハウを蓄積できればと考えている。

筆者の英語力は稚拙で、脚本知識も未熟なため、お気付きの点に、コメントを頂ければ幸いである。

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